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Phase III study 第Ⅲ相試験について

SCROLL

心不全患者の在宅心臓リハビリテーションのための
統合型遠隔リハビリテーションプラットフォーム(E-REHAB)
無作為化比較試験

Integrated telerehabilitation platform for home-based cardiac rehabilitation in
patients with hear t failure(E-REHAB):a randomised controlled trial

本試験は国立研究開発法人日本医療研究開発機構および株式会社リモハブの助成を受けて実施した。
著者に株式会社リモハブの創設者であり株主が含まれる
Atsushi Kikuchi et al. XXXXX. 2025; 000(0): 000-000.

背景

心不全患者に対する心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)は、患者の生活の質(QOL)を改善させることが報告されており、ガイドラインにおいても強く推奨されている1-2)。しかし、その実施率は低く、心臓リハビリに適応がある心不全患者における本邦での実施率は7.3%に留まる3)。この背景には、心臓リハビリを受けるためには頻繁な通院が必要となる点が要因のひとつとして考えられる4)。このことから、離れた場所にいる医療スタッフとオンラインで双方向通信を行いながら在宅で実施する遠隔心臓リハビリは、外来で実施する心臓リハビリの代替手段となる可能性が示唆されており5)、その実現に向けた技術として、統合型遠隔リハビリテーションプラットフォーム(RH-01)が開発された。今回、心不全患者を対象に、RH- 01を用いた在宅での遠隔心臓リハビリの有効性と安全性を、外来で実施する心臓リハビリと比較して評価した。

試験概要

目的
心不全患者に対するRH-01を用いた在宅での遠隔心臓リハビリの有効性と安全性を、外来での心臓リハビリと比較して評価する
試験デザイン
心不全患者に焦点を当てた多施設前向き無作為化非盲検非劣性試験
対象
外来で実施する心臓リハビリに適応があり、6分間歩行距離(6MWD)が200m以上550m未満であったNYHA心機能分類ⅡまたはⅢの心不全の入院患者※1 109例と他の心血管疾患患者20例
評価項目
主要評価項目:
ベースライン時から試験終了時までの6MWDにより評価した運動耐容能の変化
副次評価項目:
次の項目のベースラインから試験終了時までの変化-等尺性膝伸展筋力(下肢筋力)N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、最大酸素摂取量(Peak V O2)、Short- For m 36-I t em(SF-36)の下位項目である身体項目と精神項目から評価した健康関連QOL、カンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)の総合スコアから評価した疾患特異的QOL、Hospital Anxiety and DepressionScal e(HADS)により評価した不安と抑うつ、心臓リハビリの実施率、通院の頻度、心臓リハビリの実施率、在宅での遠隔心臓リハビリの成功率、受診回数、心不全増悪による予定外の受診、心不全による再入院、入院による損失日数
安全性の評価項目:
有害事象、システムおよび機器の障害、ペースメーカ装着患者における心電計の故障に起因する有害事象

方法

  • 患者の試験適格性を判断するため、2段階のスクリーニングを実施した。
  • 患者背景の確認を実施し、研究への同意を取得、その後入院下での集団心臓リハビリを開始した(Step 1)。
  • 介入期間中の脱落リスクを減らすため、導入期間として無作為化前に2週間の外来での集団心臓リハビリを実施し、定期通院が可能であるか(最低4回の実施可否)を評価した(Step 2)。
  • RH-01を用いて在宅で遠隔心臓リハビリを実施する群(介入群)と、外来で心臓リハビリを実施する群(対照群)に無作為に割り付けられた。
  • 機器設置のための準備期間(1~2週間)の後、それぞれの割り付けに従って、患者は心臓リハビリを実施した。
  • 労作性狭心症、開心術後、大血管疾患、閉塞性末梢動脈疾患の患者は安全性の評価のため、介入群のみに割り付けられた。

統合型遠隔リハビリテーションプラットフォーム(RH- 01)の概要

  • 医療者用アプリケーションとPC、患者用タブレット、心電計、IoTエルゴメータから構成される。
  • アプリケーションはハードウェアと統合されており、シームレスな双方向通信を医療者と患者の間に提供可能である。
  • 患者の生体データは、ウェブサーバーに送信され、医療施設のアプリケーションに表示される。
  • 医療者はリアルタイムのフィードバックを提供し、最大8人の患者を同時にモニタリング可能である。

結果

患者背景

  • 試験に参加可能と判断された患者109例のうち、53例を介入群、56例を対照群に割り付けた。割り付けられた心臓リハビリを1回以上実施し、FASによる有効性の解析対象となった患者数は、介入群が51例、対照群が52例であった。

6MWDにより評価したベースラインから試験終了時までの運動耐容能の変化(主要評価項目)

  • 試験終了時の6MWDの平均差は、ベースラインと比べて、介入群では67. 3m、対照群では64. 4m延長したが、FASによる有効性の解析では、両群の実際の差は2.9m(95% CI: -27.9‒33.7)であり、非劣性であると判断される条件は満たさなかった。
  • 試験プロトコルを遵守できなかった患者6例を除外したPPSによる感度分析では、6MWDの平均差は9.5m(95% CI -22.4‒41.5)であり、95% CIの下限値は非劣性マージンの-23mよりも大きく、介入群の対照群に対する非劣性が示唆された。

等尺性膝伸展筋力、NT-proBNP、Peak VO2、QOL、HADSの変化(副次評価項目)

  • 等尺性膝伸展筋力、NT-proBNP、Peak VO2、SF- 36(身体項目)、SF- 36(精神項目)、KCCQのベースラインからの変化、HADSを介入群と対照群で比較した。その結果、いずれの項目についても、両群間に有意な差は認められなかった。

結論

  • 本試験では主要評価項⽬の基準を⾒たさなったものの、⼼不全患者においてRH-01を⽤いた住宅での遠隔⼼臓リハビリは外来での⼼臓リハビリと同等の有効性が⽰唆された。
参考文献
  1. Knuuti J, et al. Eur Heart J, 2020; 41: 407-477.
  2. Heidenreich PA, et al. Circulation, 2022; 145: e876-e894.
  3. Kamiya K, et al. Circ J, 2019; 83: 1546-1552.
  4. Thomas RJ, et al. J Am Coll Cardiol, 2019; 74: 133-153.
  5. Brouwers RWM, et al. Neth Heart J, 2024; 32: 31-37.


本試験についての詳しい情報は下記ウェブサイトからもご確認いただけます。

https://www.xxxxx.com/xxxxxxxxx